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あの●●の革を使ったシールスキン。その魅力とは?

あなたは「シールスキン」という言葉を聞いたことがありますか?革の一種ですが、他の革にはない特徴があるのです。
希少価値も高くてあまり出回っていないので、耳にしたことがない方も多いかと思います。実は動物園や水族館で人気の、ある動物から採れる革素材なのです。革の表情や質感も牛革や豚革とはちょっと違って個性的。

今回は謎多きシールスキンについてご紹介しましょう。

シールスキンって何?

多くの革製品は牛や豚など家畜動物の皮膚を素材として使っています。シールスキンも動物の皮膚を素材にしているのは変わりありませんが、牛や豚ではありません。

ではいったいどんな動物の皮が使われているのでしょうか?

それはアザラシやアシカ、オットセイといった海洋動物の皮なんです。

かわいくて賢くて、ショーもできちゃう。動物園や水族館の人気者ですが、こうした海洋動物はアラスカやカナダの原住民、エスキモーの人たちのとっては貴重な食料になっていて、今でもアザラシ漁は行われています。

また、アザラシは漁で使う網をちぎったり、採れた魚を食べてしまう害獣とされている地域もあります。
アシカは可愛い見た目とは裏腹に結構獰猛な動物で、縄張り意識が強いので攻撃性があります。また、好奇心旺盛で人に近づいて海の中に引きずり込むといったこともあります。
アメリカ北西部では、サメに噛まれるという被害よりも、アシカに襲われる被害のほうが多いと言われるくらい。

かわいいアザラシやアシカも、国や地域によっては害獣として駆除される対象になっていて、その副産物としてシールレザーが作られるということもあります。

牛や豚は世界中で養殖されているので、皮も比較的簡単に入手することが可能ですが、アザラシやアシカ、オットセイは野生のものを捕獲するため、流通量も少なく、希少性も高いのです。

彼らは流氷が漂うような寒さが厳しい環境に生息して、胴体で這うようにして移動しているので、非常に皮が分厚くて頑丈。ゆえに、シールスキンも強度が高い革素材です。

尚、アザラシやアシカ、オットセイの毛皮を使った製品を見かけることがありますが、こうした毛皮はシールスキンとは呼びません。
毛を除去してなめし加工を施した状態の革をシールスキンと呼びます。

ちなみに、アザラシの毛皮は私たちが普段意識していないけど、スリッパや靴、帽子など、意外と身近なものに使われていたりします。

アザラシやオットセイ、アシカといっても、多くの種類が生息します。アザラシは19種類、オットセイは9種類、アシカは5種類が地球上にいますが、グアダループオットセイや南オットセイ、モンクアザラシやミナミゾウアザラシがワシントン条約で取引が規制されています。

よく革に使われる動物としては、タテゴトアザラシやワモンアザラシ、ミナミアフリカオットセイ。特にオットセイの革はアザラシの革よりも希少価値が高く、上質だとされています。

シールスキンの魅力とは

シールスキンの魅力は、波打ったような独特の表情。これほどホリが深いシボは牛革や豚革には見られません。この個性的な表情が、エキゾチックレザーとして注目を集めています。

また、先程もご説明したように、強度が非常に高いので長持ちします。海洋生物だけあって、保湿力が高く、表面がカサカサに乾燥してしまったり、ひび割れてしまうことも少ないと言われています。
極寒の地で生活しているので保温性も高く、靴や帽子に最適。アウトドアや外仕事用のグローブとしてもよく使われています。

肌触りは生後6ヶ月から2年くらいの牛の皮を使ったキップ革のように、滑らかできめ細かい、ソフトな肌触り。手で触れる機会が多い財布やバッグの素材としても人気です。

また、その希少性から話題にしやすい革とも言えます。「この財布はアザラシの革でできているんだ」と言えば驚かれ、興味を持たれること間違いありません。(ただし、話す相手によっては「かわいそう」「残酷」と言われる可能性もあるので、話し方や話す相手には注意する必要があるかもしれません……)

普通の牛革もいいけど変わった革を使ってみたい、個性あふれるアイテムが欲しいという方にはおすすめの革と言えます。

コレクターなら入手したいシールレザー

あのかわいいアザラシやアシカ、オットセイから作られている革と聞くと、ちょっとびっくりするかもしれませんが、希少価値が高くて丈夫。独特のシボや、ソフトな肌触りは他の比較ではあまり味わえません。

レザーコレクターであれば、一度は手にしてみたい革素材です。なかなか店頭で見る機会はないかもしれませんが、ネットであればシールレザーを使った製品を見つけることができますので、興味があったらぜひ探してみてください。

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