作家・名古屋めし料理家 Swind(神凪唐州)さん その1
ナゴヤビト
ヒト。モノ。グルメ。
独特だけど、追求するとその深さに納得。
そんなナゴヤを再発見したい。
ナゴヤビトでは、
「ナゴヤの隠れた素敵なヒトたち」を紹介します。
作家・名古屋めし料理家 Swind(神凪唐州)さん
【プロフィール】
作家・名古屋めし料理家。
2016年、小説投稿サイト「小説家になろう」で『異世界駅舎の喫茶店』が第4回ネット小説大賞を受賞、作家デビュー。
小説・漫画原作・レシピ・web記事執筆、名古屋めし料理家としてラジオ・テレビ出演多数。
主な著書に『異世界駅舎の喫茶店』シリーズ、『大須裏路地おかまい帖 あやかし長屋は食べざかり』、『屋上屋台しのぶ亭 秘密という名のスパイスを添えて』、レシピ本『でらうまカンタン!名古屋めしのレシピ』、他多数。
小説投稿サイト『小説家になろう』に出逢ってなければ、
多分小説は書いてないです。
名古屋めし料理家として、テレビ・ラジオ出演やYou Tube配信などで活躍するSwind(神凪唐州)氏。
生まれも育ちも大学も名古屋という生粋の名古屋人です。
本サイト「ナゴヤビト」をもりたててくれる力強い助っ人として、今後さまざまな企画でご登場頂く予定です。
今回の「ナゴヤビト」では、サラリーマンから小説家へ転身、そして名古屋めし料理家となったSwind(神凪唐州)氏の経緯を、2回に分けてご紹介します。
話せば話すほど、地元名古屋&料理への愛がダダ漏れなSwind(神凪唐州)氏にスタッフは感動の連続…!
伏見・珈琲処カラスとのご縁とペンネームの由来
この日は伏見の珈琲処カラスで待ち合わせ。
2018年年末に人気テレビ番組『孤独のグルメ』にも登場した古き良き昭和テイスト溢れる喫茶店です。
オススメは名物あんトーストと、とても手の込んだ特製カレー。
「本当に長年このお店にはうちのヨメもろともお世話になっていて。
先代の時には料理の修行がわりにちょっとお手伝いをさせていただいてたんです。
『異世界駅舎の喫茶店』はこの店がモデル。
私が原作をしている漫画『うみゃーがね!名古屋大須のみそのさん』は
場所は大須の喫茶店をモデルにしているんですが、
登場人物のマスターは、カラスの先代がモデルです。
漫画家さんに写真を送って、「このマスターでお願いします!」って。
そのまま描いていただいてるんです。
ちなみに私の小説名義の『神凪唐州』の『からす』は、
ここの「からす」です。
どちらかというと、「からす」が先にあって、文字の画数を考えながら、
姓名判断でいい名前になるように探していったら『神凪唐州』になった。
『神凪』に深い意味はないという(笑)。
小説投稿サイト『小説家になろう』との出逢いが
小説家への道を開いた
もともと本を読むことと料理が好きだったんです。
以前は仕事で出張が多くって、
単身赴任で松山と家を行ったり来たりの生活だったんですよ。
正直、松山にひとりでいるのは暇でした。
仕事は忙しかったんですが、時間はあったので、本を読もうと思ったんです。
その後「ネットの小説があるよ」って友達に教わって。
『小説家になろう』というサイトなんですけど、
その中で自分の好きなご飯もの作品と出会って、読んでいたんです。
ふと気づいたんですね。
「あれ?ここだったら自分の書いた小説を読んでもらえるチャンスがあるかもしれない」
って。
昔だったら個人のwebサイトを作ったりしたんでしょうが、
そこまでやる気はない。
けれど、もし簡単に掲載できて、それが読んでもらえるのなら。
本になるかどうかは別にして、読んでもらえるだけでも面白いかも?って思ったんです。
それが初めて小説を書いてみようと思ったきっかけですね。
『小説家になろう』に出会ったのが、一番最初です。
そこに出会ってなければ多分小説は書いてないです。
『小説家になろう』で初めて本格的に書いたのが『異世界駅舎の喫茶店』です。
一年ほど投稿していたのですが、たまたまサイト内のコンテストで受賞させてもらって書籍化したんです。
自分の作品が本になったなら、ちょっと本格的にやろうかなと。
こんなチャンスめったにないので。
もともと仕事をやってた時もビジネス文書は山ほど書いてました。
「お前の文章は長すぎて回りくどい」と言われていたので、
「長すぎてまわりくどいのは、小説でいいじゃん」って思って。
そうしたら意外と合ったんですね。
だから最初の頃の文章ってビジネス文章くさいんですよ。
すごく硬いんです。最近ちょっとこなれてきたかな、という感じですが。
絵が見えるように書くというのは意識しています。
編集担当の方によく「料理本じゃないですよ」って言われるくらい。
ついつい細かく書いちゃったりするんですよね(笑)
「異世界ものの2・5世代なんです」
『異世界駅舎の喫茶店』制作秘話
最初は“異世界の喫茶店”だけだったんです。でも、
異世界で喫茶店出すだけではつまんないな、と。
で、ぐるぐる考えて、それこそ当時松山にいたので、
松山駅を見た瞬間に、(あの通りレトロな駅なので)
松山駅のこういう感じで、こっちのお土産屋さん側が喫茶店で、
これが異世界でスポッとはまって終着駅だったら面白いなっていう。
それがはまって『異世界駅舎の喫茶店』という世界観ができました。
鉄道が出てくる異世界ものって当時少なかったんです。
加えて雰囲気もいいということで、選ばれたようです。
でも2.5世代なんですよ私。
『異世界食堂』『異世界居酒屋「のぶ」』が最初のスタートで、
その次に第二世代があって。
私の1年後くらいに出てきた作品の第三世代があって、
私の位置はちょうど間なんですね。
『異世界食堂』と『異世界居酒屋「のぶ」』、どっちも日本につながっているんですね。
『異世界食堂』は現代日本にあるレストランに、異世界の人が扉をくぐって入ってくる。
『異世界居酒屋「のぶ」』の方は、現代日本から繋がっていて、表口の方は異世界。
どちらも舞台は日本なんですよ。
だったらそうじゃないことをやりたいって思ったんです。
小麦粉のない世界に迷い込んだ名古屋の夫婦。
「ヘルシーなグルテンフリーの小説です」!?
『異世界駅舎の喫茶店』では、
名古屋の夫婦を異世界にまるごと飛ばして、片方猫耳にして。
(あれは闇が深いと言われてますが(笑))。
異世界での制約ある中で、どうやって喫茶店をやっていくか。
電気もなし、最初はガスもない。いろんなものが手に入らない中で喫茶店をやっていく。
うっかりしたのが、小麦粉がない世界にしちゃったんですね。
何か設定を尖らせなきゃと思って。一番消しちゃいけないものを消してしまった(笑)。
砂糖くらいにしておけばよかったな、と。
でもそれが逆に面白みになって、パンだけはとうもろこし粉でできたことにしようと。
多分あんなにふくらまないんですけど、何か特殊なものが入っているんだろうということで(笑)。
パスタは一応、輸入品で出しました。
それ以外のものは小麦粉を使わずに、基本米粉かとうもろこし粉で作るという。
グルテンフリーの作品です(笑)。
※次回「その2」では、名古屋めし料理家になったきっかけやレシピ本制作の裏話、これからの夢などをお聞きします。
「ナゴヤビト」Swind(神凪唐州)さん その2へ続く
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Swind(神凪唐州)さん 書籍紹介
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