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今年で10周年!ナゴヤにも縁が深い書店発の夏の文庫フェア『ナツヨム』が今年も開催中!

夏に書店へ足を運ぶと目に入るのが「文庫フェア」。その中で、出版社ではなく書店の有志が力を合わせて企画運営する異色のフェアがあるのをご存じでしょうか?

今年で10周年を迎える『ナツヨム』は、書店員をはじめとする「本に関わる仕事をしている人」が自信を持って選んだ文庫本を店頭でオススメするフェア企画。その開催に合わせ、『ナツヨム』の事務局を務めている七五書店(名古屋市瑞穂区)の熊谷隆章店長にお話をお伺いしました

―― 『ナツヨム』について、どのようなフェア企画なのか改めてお聞かせ下さい。

ナツヨムは、2012年からはじまった書店発の夏のオリジナル文庫フェア企画です。一昨年に開催を見送った関係で(新型コロナウイルス感染拡大のため)、今年は10周年&10回目という節目を迎えることになりました。

書店・出版社・取次(問屋)・図書館など本にかかわる仕事をしている人50名が、テーマに沿って「この本は面白い!」という1冊を選書し、手描きでオビ原稿を作成しています。フェア開催は全国の有志書店(必ずしも新刊書店だけではなく、古書も扱う店舗での開催や、図書館での展示企画もあります)で行ないます。

マスコットキャラクターはラッコです。2012年のタイミングで「パンダ」でも「蜂」でも「犬」でもないもので、夏っぽくかわいらしいものということで選定しました。(きっとピンとくる方もいらっしゃると思います)

―― 今年で10年目となる『ナツヨム』ですが、最初はどのような思いで始められたのでしょうか?

ナツヨムの企画者が、常連の本好きなお客さまから「夏の本屋はつまらない。どこにいっても同じ本ばかり並んでいる」と言われたことが、最初に何か新しいことをやりたいと考えたきっかけです。

夏の書店の風物詩とも言える、大手3社の文庫フェアは、あまりふだん本を読まない人や、これから読書の世界に飛び込む若い人にとってはとても良いものだと思いますが、頻繁に本屋に通う人や自分で本を選び慣れている人にとってはあまり目新しさがありません。どこも並んでいる本が似かよった感じになってしまう印象の夏の文庫売場をおもしろくしたい、という思いが企画につながりました。

―― 10年目の『ナツヨム2022』の選書テーマは「偏愛」とのことですが、このテーマはどのように選ばれたのでしょうか?

テーマの選定は、最初に中心となるメンバーで候補を自由に出し合い、そこから4つに絞ってツイッターの投票で最終決定をしています。読者のかたがいちばん「読んでみたい」と思うテーマを選びたいという思いがまずありますが、もうひとつ、フェアが始まる前に少しでもナツヨムへの興味関心を高めたいというのも目的です。

ちなみに今年、投票まで残ったテーマの候補は「偏愛」のほかに「ことば」「前へ」「夢」でした。

―― 『ナツヨム』では選者が本を選ぶだけでは無く「オビ」を手書きで作成することが見どころの一つであるとお伺いしております。この手描きオビを作成するのはどのような理由からでしょうか?

ナツヨムの推薦オビは、原則的に匿名不可、それぞれの選者のかたには所属と実名を記入していただいています。これはどこの誰かわからない人のおすすめよりも、顔が見える形でのおすすめのほうが読者に届きやすいのではないか、という理由からです。

手描きオビにこだわるのも同じ理由で、それぞれの個性が表れた文字やイラストによって、おすすめコメントをより身近に感じていただけていると思っています。

選者一人一人が想いを込めて推薦オビを作成。実物はぜひ参加書店の店頭にてご覧下さい!

―― 熊谷店長が『ナツヨム2022』で選ばれた一冊は何でしょうか?オススメポイントと合わせてお聞かせ下さい

中公文庫から刊行されている『天盆(王城夕紀)』を選びました。将棋に似た盤戯「天盆」に魅入られた少年が、天賦の才と一途な努力でのぼりつめていくさまを描いたファンタジーです。

物語そのものは王道で非常に読みやすく、勝負の駆け引きが存分に楽しめます。将棋ブームといわれる昨今、より多くのかたに興味を持っていただけるのではないかと思います。

―― 『ナツヨム2022』の参加店舗や期間などの詳細はどこで確認できるでしょうか?

主に TwitterFacebookにて最新情報を発信していますので、そちらをご確認ください。ナツヨム開催期間は6月末~9月末までの間としており、店舗によってフェアの開催期間がそれぞれ違います。正確な情報に関しましては各店舗にお問い合わせくださるのが確実です。

ナゴヤエリアでは七五書店の他、丸善ヒルズウォーク徳重店をはじめ多くの店舗で「ナツヨム」フェア開催中です

―― 最後になりますが、今年の『ナツヨム』のどのように楽しんでもらいたいでしょうか?

ふだんはどうしても新刊にスポットが当たりがちですが、本との出会いは一期一会、読者の方にとっては「出会ったときが新刊」だと思っています。いままで意識したことのなかった1冊に、ナツヨムをきっかけとして出会っていただけたらとてもうれしいです。

―― インタビューへのご協力ありがとうございました。

出版社が主導する販促フェアではなく、書店員を中心として本に関わる仕事をしている人々が自ら企画して行われる『ナツヨム』。今年のテーマである『偏愛』に沿ってどのような本が選ばれ、また手描きオビにどのようなメッセージが添えられているかはぜひ参加書店の店頭にてご覧下さい。

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