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内服とアロマの相互作用

先日、Facebookで気になった記事。

 

グレープフルーツに気を付けて

 

アロマの世界ではまだまだお薬との相互作用について周知されていることは少ない中。

この記事は私の探索意欲を刺激しました。。

 

グレープフルーツは降圧剤であるCa拮抗薬との相互作用が知られていて、今まではグレープフルーツに含まれるフラボノイド類による相互作用があったといわれていましたが最近は見解も変わってきて、「フラノクマリン類」による相互作用がわかってきたようです・・・。

 

アロマに含まれるフラノクマリン類

よく「光毒性」があるとされる成分です。

フロクマリン類とも呼ばれ、主にグレープフルーツ精油やベルガモット精油、レモン精油などに見受けられる分子になります。

このフロクマリン類(例えばベルガプテン)は植物性光線皮膚炎を起こすことがあるとしてアロマの世界では注意喚起が呼び掛けられる成分です。

クマリンは医薬品では血液を固めないようにする成分によくつかわれます。

ですからクマリン誘導体から生成されるために、私の中では血液動態にも関与してくるので、内服、特に血液の検査値に関わる疾患(甲状腺など)の方にはあまり使わないほうがいいとしてきた成分でもあります。

 

フラノクマリン類がなぜ内服と関与するのか

内服薬だけでなく、胃から小腸に入ったものは血液を介して肝臓で代謝されます。

その際に薬は酵素によって代謝されるのですが、今回は小腸の上皮細胞にて行われる代謝に着眼点があるようです。

消化されたグレープフルーツの成分、6′,7′-Dihydroxybergamottin(DHB)が、原因物質であることが最近わかってきたそうです。

このDHBがフロクマリン類に当たるわけですが、塗布した場合もフロクマリン類としての作用を持つとしたら、内服薬(特にCa拮抗薬)との相互作用は気にしないといけないかもしれません。

 

精油と降圧剤は絶対に併用してはいけないのか

上記のような記載はありますが、これがまだ不思議なところで。

こうした内服薬とDHBとの相互作用には解明できない部分もあるとのことでした。(医薬品情報21より)

また、すべてのカルシウム拮抗薬がグレープフルーツと相互作用があるわけではないそうで、ここにはP‐糖タンパクの関与もあるとか。。。

そうなると、精油を血圧の高い人には絶対使ってはいけないということではないのです。

 

アロマを使う際に注意したいこと

そうなると、アロマを使うときにはある程度注意するということが大切になります。

「絶対」はないですが、「万が一」は起こりうるということ。

普通に内服を使っていない人にも注意が必要な精油たちですが(アレルギーなど起こすことも多いです)

特に内服をしている方には慎重になりたいですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

ではどのように?

と、思われる方も多いかもしれません。

やめてしまえばいいという見解も方もいらっしゃるかもしれませんが。

せっかくアロマを知っているなら、安全に使っていただきたいと思います。

特に降圧剤との併用については、まずは血圧の測定をまめに行っていただくといいでしょう。

一日に何回もではなく、決まった時間に毎日です。

下がってきて調子が良いなら医師に相談の上降圧剤を少なくしていただくこともいいでしょう。

下がりすぎた場合はアロマは中止です。

降圧剤を使っているにコントロールできなくなったらこの時もアロマは中止です。

 

選択はご自身で

その後、アロマを続けるかはご自身で選択することが必要です。

そして、香りを他のもので受け付けるものを探してみましょう。

実は体に危険があるとその香りは受け付けがたくなることが多いのです。

香りの不思議の一つですが、人が本来使ってきた危険察知のための「嗅覚」はどんな精密な機械よりも正確です。(合成の香りなどに慣れてしまっている場合は嗅覚も不調です)

そして、できるだけ内服に触らない精油選びをすることをお勧めします。

専門的なアロマセラピストや薬剤師などにご相談してみることも可能です。

アロマは癒しでもただの癒しでは終わりませんよ。

医薬品よりも強い力を発揮することもあります(*^-^*)

 


 

 


 

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