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  • アロマ薬剤師の心と体のケア日記。薬剤師ならではの視点から本物をお伝えしています。

アロマにおける精油(アロマオイル)

熱中症のニュースが絶えない中。
我が家でも熱中症になった者がでました汗

そして予後あまりよくなく、胃腸炎に発展しています・・(´;ω;`)ウゥゥ

近くに住んでいないので、その近くにいらっしゃるマスターブレンダーさんにお願いしてブレンドを作ってもっていっていただきました。

・カモマイルローマン
・マジョラム
・ラベンダーアングスティフォリア

神経性の胃腸炎のブレンドです。

西洋医学的に考えると

・ペパーミント
・バジル

などが使えるのですが、今回は医師の処方も受けたのであえて神経性の部分に視点を向けてのブレンドです。

このようにしてブレンドを組むときに必要になるのが内容成分(芳香分子の分析)になります。

例えば、マジョラムはテルピネン4オールによる副交感神経強壮があります。
頑張り屋さんの神経性にはあえて副交感神経を活性化していくことで交感神経の鎮静を図ります。

カモマイルローマンに含まれるアンゲリカ酸イソブチルはGABA受容体に作用することが最近わかってきていて、
不安や精神的な安定を求めたいときに使えます。
また、エステル類が多いので鎮静効果はもちろん、鎮痛なども期待できます。

このように精油を考えていく力は学びと実践で養われてきますが、その前に精油についてちょっと語ってみましょう。

アロマで使う精油の質

ここでいう質とは高品質という意味ではなく、中身という意味です。

この中身はガスクロマトグラフィーという装置によって分析されます。
細い管の中にはシリカゲルや活性炭、シリコングリースがしみ込んでいて、そこに検体(精油)を通すのです。
この際に使用するキャリアがガスであるのがガスクロマトグラフィー

この検体がしみ込ませたシリカゲルなどにくっついて抵抗が生じたときに「ピーク」と言われるものが生まれます。
このピークの面積や発生時間を測定することで、検体の成分の含有率や検体の成分が何であるかを特定することが出来ます。
(詳しくはレッスンにて)

こうして分析された精油は成分の含有によって同定されてきます。

これが「ケモタイプ精油」となります。

この分析を行う理由は、植物が一定で育たないことになります。

ケモタイプ精油という考え方

精油は植物が作り出す二次代謝産物となります。
(一次代謝産物は光合成によってできるグルコースなどです)

この産物は植物が生きるために必要として作り出すので、土地の条件やその年の気候、周りに生えている草や昆虫などによっても
作られる分子の含有率は変わってきます。

例えばカモマイルローマンはフランス産、ブルガリア産、ハンガリー産などがありますが。
フランス産のカモマイルに含まれるアンゲリカ酸イソブチルの量が一番多いことが分析表で見えてきます。

そうなるとハンガリー産のカモマイルローマンとフランス産のカモマイルローマンとでは香りはもちろん、
使える作用なども違ってくるはずなのです。

これがケモタイプを使う理由の一つになります。

つまり、ケモタイプ精油を使うということは、分析表が手元にあってそれを見極めることが必要になってくるのです。

ケモタイプを使いこなせるといい理由

ケモタイプ精油を使いこなせて、分析表を読み取る力がつくと。

自然界の精油の使いこなしもできるようになります。

例えば数年前。

タイムツヤノールが入手困難になったことがありました。
タイムツヤノール:Thymus vulgarisCT(Thujanol)
成分はtransツヤノール、cisツヤノールやγテルピネン、テルピネン4オールです。
使い方は肝臓系に使ったり、ウイルス性の不調にもかなり評判がいい精油です。

ところが入手できないので代替えを探します。

タイムチモール:Thymus vulgaris CT(thymol)とマジョラム:Origamum majorana

タイムチモールの主成分は抗菌作用の強いチモールですが、15%ほどまでγテルピネンが入ります。
使い方はやはりウイルス性の不調や抗菌など。

マジョラムの主成分はテルピネン4オールやcisツヤノールそしてγテルピネンです。
副交感神経強壮の他、リラックスなどにも。また慢性疲労の方には使えるので
肝臓の不調がある方にもおススメの精油になります。

このようにしてみると、精油が取れないときも成分から代替えを選ぶことも可能になってきます。

これがケモタイプを使いこなせるといい理由になります。

 

ブレンドを見ていく

このように考えると、アロマの精油は非常に複雑でかつ1種の精油でも多くの作用を持つことがわかります。
そして困った時に手元にある精油をブレンドすることで不調の緩和につながることも。。。

私の考える精油は一編通りの答えしかないのではなく、精油一つで何通りもの答えが出てくるものだと思います。

だからこそブレンド例は何種類にもなり、個々に合ったブレンドが本来のアロマブレンド、アロマオイルとなります。

希釈は1パーセントという協会もありますが、体にヒットさせたいならもう少し高くないとヒットしません。

そこで大切なのがどの精油にどんな危険があるのか?
どの精油はどんな不調の方に使えないのか?

という知識と経験が必要になってきます。

そしてそのうえでブレンドを見て組み立てていく。

これがマスターブレンダーのアロマブレンドです。

 

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安全で正しい知識アロマをお仕事に♬

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