無趣味のすすめ(著者:村上 龍)
僕には趣味がない・・・。
これまでの人生の時間のほとんどを「仕事」に使ってきたからです。
というか、つい数年前までの僕にとっては、寝ているとき以外の時間は実際に作業をしているか?考えているか?で、全て仕事だった。もしかすると睡眠すら、翌日の仕事のための仕事だったかもしれない。
人に「趣味は?」と聞かれたら、迷わず「仕事です」と答えていた。
そんな僕が会社を離れ、ノンビリしていると、何人かの友人に「趣味を持とう!」と提案される。そしてゴルフやったり、カメラ持ってみたりしたのだか、まず続かない・・・。
どれも、それなりにやってみると楽しい。
でも、のめり込めない。
そもそも、僕にとって趣味の定義とは「妥協できないコト」だった。
実は仕事って、常に目的に向って、妥協点を探り続けるようなもんだからだ。
中学生の頃、実はプラモデルという趣味があった。
小学生のころのガンダムは流行でやっていたが、中学の頃の「戦車」のプラモデルは、今から考えても常規を逸していたと思う。市販のプラモデル用の塗料や溶剤では物足りず、学校の理科の実験室から、ちょっと拝借したりしながら、1/35スケールのフィギュアの型をつくったりしていた。(あっ、時効ですよね 汗)
しかも素手では扱えない薬品を使って、細かな作業をするために手袋を外したりしてたもんだから、とうとう指の指紋が薄くなって、最近の「指紋認証」では反応しないほどです。それくらい、妥協できないのが「趣味」の定義でした。
で、話しを戻しますが、なかなか趣味が持てないでいた僕に、この本のタイトルが刺さったワケです。
この本は“あとがき”に解説されていますが、『GOETHE』という幻冬社の雑誌に連載されたエッセイ集だが、村上龍氏からの61項目の提案みたいになっている。と思っています。
- なるほど!と思うモノ
- へえ〜!って思うモノ
- う〜ん・・と思うモノ
などなど、全部が納得いく訳ではないが、共感するものも多く、それこそ村上龍氏の考え方に触れることができる本です。
無趣味のままで、生きて行こうと思います。
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