阿部派一刀流 阿部吉宏 『切羽詰まる』
日本刀は刀身以外にも沢山の部品で構成されています
鍔の所にある銅色の四角い金属部分
これを『ハバキ』と呼びます
鞘の入り口部分に食い込み
刀と鞘が簡単に抜けない様にする為の金具です
鍔に付いている楕円形の金属が『切羽(せっぱ)』と言います
鍔をカタカタしない様に固定する為の金属部品です
★★★★★★
昔の日本は今の様に綺麗に舗装されていません
粉塵が舞い上がり
鞘の入り口とハバキに砂が噛み込んで
いざという時に、刀が抜けなくなるときがありました
緊急事態を表現する意味として
切羽詰まるという慣用表現が生まれました
ここで、切羽は本来
鍔を止める金具ですが
ハバキ詰まる、よりも
切羽(せっぱ)詰まるの方が語感的に緊迫感があるので
敢えて
切羽詰まると表現したとも考えられているそうです
同じ意味で
抜き差しならない
という慣用表現もあります
刀と鞘に砂粒が食い込んで
抜けない状態
人生の大ピンチ
そんな状態を表現しています
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