コードバンの手入れ方法は時期によって違う?メンテナンスガイド
耐久性とツヤがピカイチ。高級革の1つであるコードバン。そのままでもかなり長持ちしますが、適切に手入れをしてあげることで、さらにツヤも増し、愛着があるものとなります。
ただし、間違った手入れをすると逆に色合いが悪くなってしまうことも。今回はコードバンの手入れの方法を時期別にご紹介していきます。
●買ったばかりは拭くだけで良い
買ったばかりのコードバンは、手入れをしなくてもツヤが出ていますので、特別にクリームやレザーオイルを塗るというような必要はありません。
コードバンは汚れに強いので、買ってから1年くらいは汚れたら柔らかい布で拭くぐらいのお手入れで十分です。
逆にクリームやレザーオイルをベタベタと塗ってしまうと、革表面が湿ったような見た目になってしまうので、あまりおすすめできません。
手の脂分がレザーオイルのような働きをし、使っているうちに風合いも変化してきますので、手に馴染む感覚を楽しんでください。
ただ、全くメンテナンスフリーというわけではありません。耐久性が高いコードバンですが、やはり他の革と同様水に濡れるのはNG。染みになって濡れた部分だけ色が薄くなってしまうので、水濡れには注意することと、濡れたらすぐに拭き取るようにしてください。
また、わずかな傷でも目立ってしまいますので、財布などはポケットの中に他の物と一緒に入れないなど注意が必要です。拭き取る際も目の粗い布などは避けましょう。
●馴染んできたらレザーオイルで手入れをしよう
買ってから1年ほど経過するとコードバンも馴染んできて、硬かった革も少しソフトになってくるかと思います。
ツヤも買った当初よりも少なくなってきて、少し表面がカサついた感じになってきたらメンテナンスのタイミングです。
クリームやレザーオイルを使うことで、コードバン特有の光沢を取り戻すことができ、革に栄養を与えて長持ちすることにもつながります。
蝋や脂分が含まれているクリームやあるいはレザーオイルであれば特にメーカーにこだわる必要はありません。
安い固形のミンクオイルでも十分コードバンの輝きや耐久性を維持できます。
手入れの手順としては以下のような要領です。
(1)ホコリや汚れを落とす
ますはコードバンの表面に付着しているホコリや汚れを落としましょう。ホコリや汚れが付着しているままクリームやレザーオイルを塗り込むと細かい傷ができてしまいます。
ブラシや柔らかい布で軽く表面を撫でるようにしてホコリや汚れを落としましょう。
(2)クリームやレザーオイルを柔らかい布になじませる
クリームやレザーオイルを革に直接塗り込むのはNG。その場所だけに染みができたり、ムラになってしまったりする可能性もあります。
まずは綿などの柔らかい布にクリームやオイルを馴染ませましょう。
クリームやオイルの量が多すぎると、ベタつきや変色する可能性もあるので、ごく少量で、足りないと感じたら塗り足すようなイメージで馴染ませてください。
その後、コードバンの表面を優しく拭き取るようにしてクリームやオイルを馴染ませます。このとき、一箇所に偏って馴染ませるとやはり染みになったり、ムラになったりしますので、なるべく均一に、薄く伸ばすように心がけましょう。
また、初めてクリームやオイルを使用する場合は、まず目立たないところでごく少量馴染ませて革との相性を確認してみると良いかと思います。
(3)乾いた布で拭き取る
クリームやオイルが全体に行き渡ったら仕上げです。クリームやオイルを馴染ませた布とは別の、乾いた柔らかい布で表面を優しく拭き取り、磨き上げましょう。
拭き取りが甘いと、クリームやオイルの成分が残ってしまってベタついた肌触りになってしまいます。かといって過剰に磨き上げるのはコードバンにダメージを与えてしまいます。
表面のベタつきが無くなって、光沢が出てきたら拭き上げをストップしてください。
なお、拭き上げた後に表面が少し白っぽくなることがありますが、これはクリームやオイルの成分が浸透しきれずに残っていることで起きます。使っているうちに浸透するので特に問題はありません。
ただし、あまりにも白くなりすぎたり、明らかに脂分が付着していたりという場合はクリームやオイルの量が過剰だという証拠なので、もう少し拭き取りましょう。
2ヶ月に1度くらいの間隔で以上のようなメンテナンスを行えば、コードバンのツヤを長持ちさせることができます。
●手入れをすればコードバンは一生モノ
コードバンの耐久性は牛革の2~3倍。手にしたことがある方ならわかるかと思いますが、かなりしっかりしていて型崩れも少ないので、10年は平気で持ちます。
しっかりとメンテナンスすれば、ツヤも維持できて一生モノにさえなるのです。
手入れをしながら長く使うほど、愛着も出てきます。ぜひ、今回の記事を参考にして、大切なコードバンを末永く使い込んでください。
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