一年の計は元旦にあり!2018年のテーマを「寛容」とする
年始につき、ちょっと力みすぎてて、長文にて失礼します。
寛容とは何かを考えてみる
寛容とは
寛大で、よく人を許し受け入れること。
咎め立てせぬこと。
善を行うことは困難であるという自覚から、他人の罪過を厳しく責めぬこと。(広辞苑より)
平たく言えば「誰にも過ちはあるのだから、人の罪を咎め立てしないこと」ってことでしょうか・・・。
しかし、これだけでは思想や信条、文化や宗教、社会的な立場の違いなどによって起こる、世の中のさまざまな対立について「寛容」の答えになっていないと感じます。
これらの対立は、どちらか一方が正しくて、もう片方が間違っているから起こるものではありません。お互いの立場が違うだけなのだと思います。
そう考えると、寛容とは「自分の立場や考え方とは異なる人の立場や考え方も認め、自分の思いを力で強制しないこと」と言えるでしょう。
もっと簡単に言うと「人それぞれの違いを認める心」だと言えますね。
不寛容な人が増えている
代表はもちろん自分自身です・・・。
個人の時代なんてことも言われます。
個人の権利や自由が声高に主張される風潮があり、自分を主張して他人を攻撃する寛容でない態度「不寛容」が増えたように思います。
これは、まるで自分を主張することが「自立」だと勘違いしている証だと思います。
学問や研究の世界では
相反する様々な事例や現象を突き合わせ、何度も検討や検証し、真理に迫るのが学問や研究の正しい態度のはずです。
しかし、世の中の研究を見る限り、研究をはじめる時点で、もしくは研究の途中で、一つの結論に取り憑かれていないか?と思える研究が沢山目につきます。
自らの仮説にかなった事例や現象ばかりを収集し、自論に背くものには目を向けない態度、すなわち「不寛容」なのではないでしょうか?
子どもの躾や教育では
ちょっと古いものですが「子どもの体験活動等に関する国際比較調査」(1999年実施)によると、子どもに「弱いものいじめをしないように」と言った親は、たった24%で、76%もの親が自分の子どもに弱いものいじめをしないように躾をしていないデータがあります。
さらに多くの親は、学校教育に点数や順位という競争に勝つことを望んでいる傾向が強く出ています。
宗教や政治の世界は・・・
さらに深刻なのかもしれません。
多くの宗教や宗派は、他の宗教に対しては原則として不寛容です。
唯一のイデオロギー(原理原則)で社会を統治しようとする隣国もまた不寛容です。
では、自由主義(民主主義)は寛容なのでしょうか?
厳しい法律やルールがなければ秩序を保てないのは、やはり不寛容では?と思うのです。
自分と、他人に対する寛容
そうは言っても、まずは「自分自身」です。
そこで、自分自身が寛容であるか?否か?を問うてみて気づきました。
(もちろん答えは不寛容なのですが・・・)
寛容・不寛容には、下記の4パターンがあるのではないか?と・・・
1)自分にも他人にも寛容
2)自分には寛容だが、他人には不寛容
3)自分にも他人にも不寛容
4)自分には不寛容だが、他人には寛容
本来、日本人の多くは4)の「己に厳しく、他に優しい」気質を持っていたように思いますが、最近では自己中心的で、我欲が強い2)の「己に甘く、他に厳しい」タイプが目につくようになっていないだろうか?
もしくは馴れ合いの事なかれ主義的な1)「自他に甘い」タイプが多いように思います。
まず「我」を抑えよう
言うまでもなく、理想はやはり「己に厳しく、他に寛容」であることだと思います。
今年2018年は、そう在りたいと思います。
論語にて孔子が言うように
「子、四を断つ。意なく、必なく、固なく、我なし」
を、心に置きたいと思います。
・意なく:自分勝手な恣意
・必なく:無理強い、ごり押し
・固なく:固執しない
・我なし:自己への執着をなくす
具体的に祖母の教えを守ってみる
気づいたら身軽にスグやる!
余計なことを詮索したりせず、気づき即効を心がけます。
腹を立てず不平不満を言わない!
何事も広い心で受け入れ、現実を肯定的に受け入れます。
【注意】寛容であること と 甘さ をごっちゃにしない
寛容(寛く容れる)を、なんでも(矛盾や悪徳など)無批判に容認しては本末転倒で、それはただ「甘い」だけです。甘さ と 優しさ を混同しないように心がけます。
人を育てる寛容さ
子ども も 部下 も、大切な人財です。
誠心誠意、真心を込めて育成しなければなりません。
才能や能力を伸ばすために、自発的に、自分の考えで、精一杯努力・工夫する環境を与えなければと思っています。
その中でも「失敗に学んで欲しい」。
だからこそ、失敗に対して寛容であることが重要です。
小さな失敗に萎縮しないよう、心を寛く持ちたいと思います。
以上
2018年、年始に寄せて
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