人の育成が難しいのか?それとも育てるってことを難しく考えてるだけなのか?

U5

最近、若い方々の指導で悩むというか、考えさせられることが多々ある。
いくつになっても、考えさせられるって幸せなことだと思います。

さて、人を育てようとすると、どうしても自分の型にはめてしまおうとしてしまうのが、僕の悪い癖です・・・。

そんな僕が自分をいさめるために、かれこれ20年くらい前に手にした小説「花あふれる」を読みました。

小説「花あふれる」は、小説「五重塔」で有名な小説家・幸田露伴の娘・幸田文さんが書かれた小説です。

幸田露伴は、伝統的な作法や美しい生活術の専門家であった江戸城お坊主衆の御家柄で、露伴自身も華道や茶道を極めた人としても有名です。

そんな父・幸田露伴のことを、小説「花あふれる」という小説の中で娘の文さんは、こんなエピソードを書いていました。

父は「いじくるということが大嫌いで、いじくりまわして活けた花を見せられているのが、またもっと大嫌いで、カンに触ってたまらないらしかった」。なぜなら「こねくりまわした花はヘトヘトになっている。さっと入れた花はちっとくらいおかしな恰好でも、傷んでいないのが取り柄で、傷んでいなければ勢いがあり、勢いがあれば花はひとりでに顔をこっちに向けるもの」であるからです。

僕は20年前、これを読んで、人間の場合も同じことが言えると考えました。

こねくりまわされた人間は、無理な発想を強いられてヘトヘトになり、人間性(自分らしさ)を失ってしまう。

生まれついての人間性を素直に伸ばしてきた人間は、どんな状況でも人として正しい道を自然に選び、踏み越えて来る。

しかし、注意も必要です。

華道の花は、花器に活けるために切られるまでは、ひとりで大地に根を張り育ってきたのです。

これに対して人間は、生まれた時から他の人間の影響を受けて育ってきます。
それまでに周囲にいた人々に影響されて、ひねくれていたり、ちじこまっていたりします。

その、うまく行かないように影響されてしまった部分を、取り除いてやるまでが、僕は「育成」であると思っています。

良い習慣さえ身についてしまえば、あとは僕が、こねくりまわさなくても人は育つ。

今日も一日、イライラせずに、自分の型にはめるような、こねくりまわすような接し方をしないように心掛けたいと思います。

 

Copyright © 2017 読+書+遊=学 All Rights Reserved.

コメント

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

U5

無類の読書好きで、ムダに知識だけ豊富な私です。

小学3年生〜6年生までの間に、百科事典を読破しました。
19歳で起業してから44歳までの25年間で、新聞図書費で2億円使いました。
クイズミリオネアは、TVの前で2回全問クリアしました。
その他、クイズ番組では、TVの前で何度も優勝しました。
でも、おかげで人生は自分なりに豊かになりました。
そんなムダ知識を、少しでも役に立てばと思って、ブログ書くことにしました。

こちらの記事もおすすめ

  1. 上手く行くときは、ジャズの妙音のようなもんだ 【父の教え】

  2. 28年ぶりに自分で会計やってる(ICカードの会計処理)

  3. 43歳まで「ラジオ体操」を甘く見てました・・・

  4. 日程の調整は「調整さん」が便利です

  5. パクリ と パロディ の 微妙な差が楽しい・・・

  6. 人のためならず

  1. 空を飛べる鳥は自由なのか?(自由と権利は、責任と義務にセットで…

    2018.07.03

  2. ご利益ハンパないって!

    2018.06.26

  3. ​大人女子でも楽…

    2018.06.18

  4. 名城の「味付けスパゲッティ」を食べよう!

    2018.06.18

  5. ロンドンの常識なの?イギリスの?

    2018.06.18

  1. 名古屋城本丸御殿がいよいよ完成! さっそく行ってみたがね~!

    2018.06.09

  2. そんとくのかんじょう

    2018.06.09

  3. ボディケアの妊活③ ファンデーションも作ってしまおう

    2018.06.08

  4. 好きなことがある人生

    2018.06.06

  5. 心と体~漢方医学アロマでアロマを使う~

    2018.06.05

Viewトレンド