奴隷のしつけ方〔著者:マルク・スシドニウス・ファルクス他〕
この本は、代々、奴隷を使い続けてきたローマ貴族が、「奴隷のうまい使い方」を教えるための教本であり、それを、現代の歴史学者が解説するという流れになっている。(著者は本当は歴史学者のようだ・・・)
ローマ時代に実際に書かれたものではありませんが、著者は、ローマ時代のさまざまな史料を読み込んで、そのなかで奴隷に関するエピソードを丹念に拾い集め、当時の人々の奴隷に対する考え方や扱い方を、実例をまじえながら紹介しています。
一例をあげると
●奴隷の買い方(雇い方)
→若いやつにかぎる
●やる気を出させるには
→目標を持たせ、成果報酬にする
●管理職にするなら
→イケメンはやめた方がいい
●拷問の行い方
→奴隷は資産。作業に支障の出ない程度に
●性と奴隷
→結婚させ、家族は人質に
●反乱を防ぐには
→奴隷同士、話をさせるな
などなど、ヒント満載である。
僕は以前、人を使うことが上手な先輩経営者に聞いたことがある。
僕:
「なぜ、人を意のままに動かすことができるんですか?」
先輩:
「あ・・・、人を手足だと思ってるからかな」
聞いた瞬間は、えっ!?と思いましたが、時間をかけて咀嚼しながら考えると、自分の手足のように思えばこそ、大切にもするし、酷使もする。なるほどなぁ〜と思ったことを思い出しました。
採用や育成、指揮・管理でお悩みの方々にぜひオススメです。
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