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こだわりのオーダーキッチン Vol.1

 

今回のオーダーキッチンは、これまでの中でも特に建築との調和を目指し、色や素材、そのフォルムまで徹底的にこだわって作り上げたものとなった。

クライアントとの出会いはいつもと少し違い、最初は別の者が担当をしていたのだが、失礼な言い方にはなるが、その性格や望まれるものの特徴等から判断し、第2プランから私が担当する事になったのが始まりである。(この時点で後に第13プランまで作成する事になるのは予想していなかった 笑)

結果から先に言ってしまうと、初期のプランと最終的に納めたキッチンは大きく違っている。
これはクライアントをはじめ、監修をされた建築家、あと私との三者の中で正解の無い問題に取り組んだ結果である。

 

過去のクライアントも皆そうだが、やはりインテリアの一部においてキッチンに対する意識は高く、その重要性と作り手の手腕や責任が占める割合は大きい。

 

今回もやはりこちらからの提案やレスポンスが試される事例になった。特に色・素材の組み合わせに非常にこだわるクライアントなので、その辺りの打合せは建築家を交え、密に行なっていった。

 

建築家との仕事も多いのだが、絡み方として様々なパターンがある。
一例として、形状から素材・色に関してまで全て細かく指示を受けるもの。この場合指示はほぼ絶対であり、こちらサイドでする仕事は半減する。

変な言い方をしたら「楽」な訳である。但しこれはキッチンや造作家具を熟知していて、経験のある建築家に限られた事で、そうでない人間が考えると図面の段階で謎が多い場合が多々ある。図面の中で部材同士の納まりが矛盾していたり、構造上製作不可能な画であったりと、こちらで修正が必要といった具合である。

今回に関しては大まかなゾーニングとボリュームを建築家の方でプラン二ングして頂いたので、そのフォルムに対して引出や扉・機器類を細かく割り付けていくという作業が主な仕事であった。

 

こだわりのオーダーキッチン Vol.2へ続く

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