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  • 気の向くままに、そのときそのときで、ジャンル関係なく色々なことを書いちゃいます。

家族労働のススメ

View Cafe編集長、月野るなです。

今回より、編集後記ならぬ「編集長コラム」を気の向くままに書くことになりました。
そのときそのときで、ジャンル関係なく色々なことを書いちゃいます。

 

さて、今回は電車の車窓から見える秋の刈り入れが終わった田んぼを見ていて思い出したこと。

私は実家が兼業農家でした。
田んぼや畑があり、当たり前のように自然の恵みを受けて育ちました。

田植えも稲刈りも、子どもだからと言って家でじっとしているなんてなく、子どもでもそのときの労力に合わせてなにかしら仕事を与えられました。
うちの祖母のモットーが「働かざる者食うべからず」だったので、一家の一員である以上は働かなければご飯は食べられないといった感じ。
これはある意味、子どもにとってはきついですよ。
だって、田植え、稲刈りってまさに行楽シーズンだったんですから。

近所の友達が親と遊びに行くのを、汚いジャージ姿で何度見送ったことか(笑)

「なんでうちは田んぼなんかあるんだろう」
って本気で思ってましたからね。
家族旅行なんて本当に記憶にあるので2回くらいじゃないでしょうか。

でも、大人になり、自分に子どもが出来て、あの経験は本当に貴重で大切なものだったのだと思うんです。

近年、家族における父親の存在感や発言力が薄くなっているということがよく言われます。
お給料が振込みになり、父親が会社でどんなに頑張って働いているかを子どもは知ることもなく、知っている父親の姿と言えば休日にTVを見てゴロゴロしているだけ。
そういうのが父親の威厳を失わせてしまった、とも言われていますよね。

でも我が家に関してはそんなことはなく、父親は一家の絶対的権力でした。
母はいつも「お父さんに聞きなさい」と言っていたし(そう言われた時点で8割は許可が下りないと悟りましたしね)、お小遣いの金額も、門限もすべて父親が決めていました。

理不尽だ!!!
何度もそう思いましたが、逆らえません。

でも、逆らえなかったけど、どこかで納得していたんです。

だって、父親は私にとって「ものすごい偉大な人」だったから。

 

そう思うようになったのも、うちが農家で家族労働をしていたから。
子どもでさえ田んぼに駆り出され、何かしら仕事をさせられる。
当然、子どもの力ではできないことって多い。

米の入った袋を持ち上げることすらできず、妹と2人ウンウンやっていると、父がやって来て軽々と持ち上げる。
機械を動かそうと、発動機をかけようとしてもまったく動かないのに、父が発動機の紐?のようなものをグイッと引っ張っただけで簡単にエンジンがかかる。

「うちのお父さんってスゴイ……!!」

と本気で思う瞬間が色々あったのです。

 

家族で労働を一緒にすると、子どもは自分なりに家族の中での自分のポジションを感じ取ります。

我が家で言えば、父と母は労働の主役、祖父母は指南役(経験値が多いので)、子どもは雑用係。
少し大きくなったときは、母の代わりにお昼ご飯や夕食の準備もするようになりました。

叱られることもたくさんありました。
だって、ペーペーの新入社員みたいなものですから(笑)
考えると、働くことの基礎もこのときに作ってもらってたんですよね。

その中で、家族に認められ、褒められる。
「お前が○○をしてくれたから、助かった。ありがとうな」
と父や家族から言われることが、力のない自分でも役に立つことがあるんだとものすごい誇りに思えたのです。

「あぁ、私はこの家族の一員なのだ」としみじみ思えたんですね。

それがあったから、私はいまでも両親を尊敬しているし、大好きです。
喧嘩もよくしたけど、嫌いになったことなんて一度もない。

だから私は、今の時代だからこそ「家族労働」をオススメします。

私のように農家の家なんてそうそうないでしょうから、なにか家族で働けることを作ってみて欲しいなと思うんです。
休日にお父さんを中心にできること。
今流行りのDIYでもいいし、プランターで野菜を植えるだけでもいい。みんなでワックス掛けもいいかも!

いかにも労働、じゃなくていい。
一緒に料理を作ったり、釣りをしたり、アウトドアでもいいと思う。

ちゃんと子どもにも役割を与えて、一緒に労働する。
これ、絶対大事!

子どもがね、自分の力でできないことを親がやってのけるところを見るのって、すごいインパクトあります。
私は今でも、田んぼで父親が重い米袋を持ち上げるのを「ほえぇぇぇ~~~」と見上げたあの感覚を覚えていて、「父親を尊敬の気持ちいっぱいで見上げる」という気持ちがずっとあります。

だから、もう74歳になって小さくなってきた父親を見ても、気持ちはいつも「見上げる」感じなんですよね。

 

どうでしょう?
家族労働、やってみませんか?

子どもに色々なものを買ってあげるのも喜ぶけど、家族労働は子どもの一生の宝になりますよ~!

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