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痛みと炎症のアロマ

先日のナードジャパンアロマアドバイザーレッスン。

痛みと炎症のアロマについて。

痛みの定義は明確にはなっていませんが。
国際疼痛学会においては以下のようになっています。

痛みの定義
「組織の実質的あるいは潜在的な障害に伴う、
あるいは、そのような障害を表す言葉で表現される不快な感覚あるいは情動体験」と表され、
“痛み”は主観的な感覚・感情であり、患者が痛いと言えば痛みが存在すると考えられる。

そして痛みの原因が主に3つに分けられています。

Nociceptive pain(侵害受容性疼痛):
侵害刺激や炎症によって活性化された発痛物質が侵害受容器を活性化することによって引き起こされる痛み.
Neuropathic pain(神経障害性疼痛):
神経の損傷あるいはそれに伴う機能異常の直接的結果として生じている痛み.
Psychogenic pain(心因性疼痛):
痛みの原因を説明する客観的身体的病態が欠如し,精神的因子が痛みの主因と考えられる痛み

このようにしてみると、様々な痛みが発症していくことになるのですが。
アロマはこの痛みに関してはかなり有効な手段であると思われる、その理由とともに。

炎症についても少し触れてみることにしましょう。

侵害受容性疼痛と神経障害性疼痛

上記からもわかりますが。
侵害受容性疼痛になると、発痛物質や細胞の炎症の活性化によって起こることがわかっています。

発痛物質とは、例えばブラジキニンやヒスタミンなどが挙げられますが、これらは体の中で炎症などがあり出てくるものなので
内因性発痛物質と言われています。
(よくあるプロスタグランジンは発痛強壮物質です)

このような成分を出してくるメカニズムについては省略しますが。
体の中で何かしらの炎症が起こるとこうした成分が出てきて痛みとなるのです。

また、神経障害性疼痛に関しても。
神経の損傷が起こるのですが、例えばヘルペスのように。
ウイルスによって神経が障害されたときなどに起こる痛みになります。

いずれもアロマで使えるとしたら。
例えばヘルペスなどは西洋薬による抗ウイルス薬などが第一選択となりますが、後遺症としての痛みにはアロマはかなり有効です。

・ラヴィンツァラ
・タイムサツレオイデス

など。

神経が障害されると神経そのものの働きが弱るためにこれを強壮させるように働かせる精油として選択です。

また、侵害受容性疼痛に関しては。
痛みの多くがこれを起因としているため、できるだけ早急に対応していきたいもの。

・ウインターグリーン(アスピリン喘息などの方は禁忌)
・ペパーミント(3歳未満の乳幼児、妊産婦、高血圧、てんかん発作のある方は禁忌)
・バジル
・イランイラン

などが有効。
発痛物質を抑制したいなら断然ウインターグリーンですが、この精油は消化性潰瘍になりやすいなど。
リスクもあるので使い方には注意が必要です。

心因性疼痛

いわゆる精神的因子が大きな要素となる痛み。

アロマが大得意とする分野です。

例えば器質的に問題がないのに痛むときはこうした心因性の原因を探っていくといいでしょう。
もっといくと、幼少期のトラウマなどが関与していることなどもあるのでこの痛みの原因を探るのはかなり繊細になります。

・ラベンダーアングスティフォリア
・ジャスミン
・イランイラン
・ローズ

など。

同時にカウンセリングもできると尚良い痛みになります。

痛みを伴わない炎症もある

炎症というと、「発赤、腫脹、発熱、疼痛」の4主張とされますが、これらはいわゆる体の防御反応によって起こります。ところが人の身体にはこうした痛みを伴わない炎症もあるのです。

そこには静かな炎症が起こっていて気づかないうちに体の中では免疫応答が始まっているものになります。

この炎症は、いわゆる「自然炎症」ともいわれ、内因性リガンドによって誘発されるものとして最近では注目を浴びているものです。
(内因性リガンドとは体内で作られる物質で特定の受容体に特異的に反応し活性化を示すもの)

病気の大半はこの自然炎症によって誘発されているのではないか?という研究も進んでいて、つまり不調の大半は免疫応答によって支配されていると考えられることになってきています。

この炎症には
・高血圧
・高脂血症
・動脈硬化
・糖尿病
・認知症
・癌
・痛風
・リウマチ

などが含まれており、体の中の炎症をいかに鎮めるかがアロマによるアプローチとなってきます。

こうした場合はエステル類などの「鎮静効果」の高い精油やテルペン系アルデヒド類のレモングラスやリトセア、ユーカリレモンなども使える精油になります。

また、こうした炎症は漢方医学的には実証となります。
つまり燃え盛っている体の中を鎮めていくことが治療に向かう一歩になるのです。

 

*****************

【痛みを伴わない炎症の予防のためのブレンドの例】

ローズマリーベルべノン 2滴
ヘリクリサム  2滴
カモマイルローマン 1滴
マジョラム 3滴
リトセア  2滴
キャリアオイル 10ml     5%濃度なので部分塗布が好ましい

 

アロママスターブレンダー検定

NARDジャパンアロマアドバイザーレッスン

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