香りの魔法・キフィ
本日はキフィのクラフト会。
ハーブや干しぶどうやワインなど16種の材料を使って作る香り玉キフィ
紀元前15世紀に書かれた「エーベルス」の古文書には
「没薬」「肉桂」「楓子香(ガルバナム)」等の香料の医薬的効果が記されていて
ツタンカーメン王のピラミッドからは人体に使われたと思われる「香脂」が発見されています。
ミイラ。
これには防腐効果の高い「没薬」をはじめとする香料などをふんだんに使っていて
没薬を「ミルラ」と呼ぶことから「ミイラ」という言葉が生まれたとも・・・
古代エジプトでは太陽神ラーに捧げる香りとして
日の出にフランキンセンス
昼にミルラ
そして日没にはキフィ
を使用していたといわれていて、日没後に心と体の鎮静のために作られたのが起源のようです。
薫香として使われるキフィは一筋の煙を立ててほのかに香ります。
キフィには
ハチミツ、ブドウ酒、没薬
シナモン、ペパーミント、ジュニパー
ローズ、レモングラス、乳香
白檀、干しぶどう、マスティック、ガランガム、はちみつ
などを混ぜるのでこれらの香りが一緒にブレンドされて複雑で、かつ、繊細な香りを放ちます。
嗅覚ルートは大脳辺縁系に直接作用するために感じ方も急速。
特に扁桃体を刺激するため、本能的な感覚にすぐれる嗅覚の不思議。
医学の発達していない紀元前では、祈祷による治療なども行われていたくらいですから
こうした嗅覚から感覚を研ぎ澄ましていたのかもしれません・・・。
アロマテラピーの歴史は100年ほどですが
香りの歴史は紀元前3000年前頃から。
キフィでの薫香はこうした歴史を少し垣間見ることができるものなのかもしれませんね。
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