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見仏記

つい先日、14年ぶりに奈良の街を再訪していました

14年ぶりというのは、お江戸で暮らすビジネスパーソンに、

君がシカにペロリンされたのって、何年前のことだっけ?

とLINEで確認したところ判明した事実で、自分自身いつのことだったのか、忘却の彼方でした

 

今回、これまた久しぶり(2年ぶり)に、ひとり旅に赴くことを決め、目的地を奈良方面に決めたところで、コチラの文庫本の存在を想い出し、出立するタイミングでバッグに忍ばせていました

 

『見仏記』 いとうせいとう・みうらじゅん 著 角川文庫

☆一昨日の朝、宿の部屋で実践読書術の課題図書としても活用していましたね・・・笑笑

 

単行本が出版されたのは28年前ですので、およそ30年前の仏像鑑賞の紀行文です

巻末には、みうらさんの御朱印帳が写真で紹介されていますが、昨今の御朱印帳ブームを30年も先取りしていたという事実は、流石、「ひとり電通」という異名を自ら発信するだけのことはありますね・・・笑笑

 

実は奈良県って意外と思われるかもしれませんが、私的に見どころ満載のエリアが目白押しなのです

毎年お世話になる吉野エリア・・・大峯修行と心のふるさと吉野山

こちらも二桁に達すると思われる山の辺・飛鳥・宇陀エリア・・・古事記を学ぶ集いフィールドワークでもお世話になりました

日本一美味しいお蕎麦はココにありと想われる葛城・斑鳩エリア・・・高鴨神社(御所市)の隣にある蕎麦屋さん(すぐ売り切れてしまうことが難点ですが)、もちろん法隆寺もありますね

 

そして、今回、奈良の街には14年ぶりだったのですが、距離の割には名古屋からアクセスしづらいということが原因だったかもしれません

シカのフンの多さにも圧倒されましたが、そのスケールの大きさにも圧倒されましたね

ということで、本書については、冒頭を飾る「奈良 興福寺・東大寺」に集中して紹介してまいりましょう

まず、共著者のみうらじゅんさんが、仏像に対する想いを手書きで訴求します

ボクの考える仏像たちはミュージシャンである。
彼らは極楽浄土からやって来て、お堂でコンサートを開いている。
彼らはみなスーパースターで老若男女の心をつかんで離さない・
カッコイイ!!
寺院はコンサート会場である

確かに今回のひとり旅で最初の鑑賞した興福寺の国宝・東金堂は、薬師如来坐像をメインボーカルにしたコンサート会場さながらで、四方を護る四天王はコンサート警備のスタッフのようです

こんな仏像鑑賞へのアプローチ、新鮮ですよね

国宝館では、仏像ブームのけん引役となった阿修羅像(コチラはトーハク以来12年ぶりのご対面)ご本尊の千手観音菩薩立像銅造仏頭とグイグイ迫ってきます

 

そして、東大寺では、取材時間の関係上、三月堂(法華堂)のご本尊・不空羂索観音菩薩立像しか紹介されていませんが、そのテンションは止まることがありません

三月堂。かっこいいんだ、スター勢ぞろい
来るぞ、来るぞ 出たあ!
黄金の配置だよね、三月堂

実際、小生もセンターに位置した不空羂索観音菩薩の前の提供された畳の上に座り、幽かに響く調べに耳を澄ませているように、しばらく佇んでいました

今回その東大寺は、メインディッシュのみ撮影OKでしたので、少し掲載させていただきます

とても木造建築とは思えないスケールの大仏殿

 

作務をしているスタッフの方と見比べてみてください・・・とにかくデカい

 

ちなみにコチラのシリーズ、私調べですが、文庫化されているだけでも7冊、その他単行本のみならず、映像作品は30本以上と一定のファン層を掴んでいると思われる長寿作品なのです

小生の手元にあるのは、文庫本が4冊のみですが、今後のひとり旅にも持参したい、そんな今回の読後感でしたね


見仏記 (角川文庫)
見仏記 (角川文庫)

 

仏像が待っているんだよ、仏像が

 

今回もお役に立てれば幸いです

ではでは

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