和菓子の魅力③春夏秋冬の喜び

市川弘美

 

和菓子の魅力をシリーズでお伝えしています。

見た目に楽しめる、優しい色合いと繊細な形。
開けないでずっと眺めていたいパッケージデザイン
③春夏秋冬の喜び(この記事)

茶道は春夏秋冬なくしては語られないくらい、「季節」が重んじられます。

重んじられるというよりも、日本人は元々、季節の移ろいとともに 節句や暦の行事などの文化と習慣を、大切にして暮らしてきました。

和菓子も日本の文化を継承しており、見た目、使われている材料、そして名前でも季節を表しています。


※「桜」

 

●見た目(意匠)
和菓子の形は、見た目に分かりやすく、目を楽しませてくれますね。
小さいのに存在感があり、見ているだけで想像がふくらみます。

●旬の材料
春に使われる材料で代表的なのが「よもぎ」。
草餅、よもぎもち、中はこしあんだったり、粒あんだったり。

よもぎの葉の繊維が少し残っていてまだらな餅もあれば、すっかりキレイなグリーンになっているお餅もあります。

よもぎ独特の香りは、とっても爽やか。

●銘(めい)
銘=名前も見逃せません。

ただの「桜」ではなくて、里桜、野あそび、吉野山、花いかだ、など桜だけでも表す名前は多数見られます。

「野あそび」などという銘は、遊び心いっぱいで、ふと童心にかえったような気分になり、ふるさとの桜の風景を懐かしむひと時を与えてくれますね。

 


※「野あそび」

 

春夏秋冬の季節の移ろいを、和菓子に感じることができる。
日本の文化は、風情があっていいなーと思います。

 

和菓子は、見た目、旬の材料、そして名前でも、季節を表しています。

こんどデパ地下の和菓子コーナーに行ったら、見た目や味だけじゃなくて、その名前からも和菓子の季節感を味わってみてくださいね♪

 

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市川弘美

茶道の楽しさや「和」への感性、そして侘び寂びの「美」について、「茶の湯」のことを分かりやすい表現で文章にし、読者の皆さまへお届けします。

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