修身教授録
書縁は、10年間購読していた、月刊誌『致知』でその存在を知ったことです。
ちょうど四十路を迎える頃だったでしょうか・・・
環境が変わったことで、求める心が漲り、まだまだ青臭さが残る半人前でした。
そんな輩が、この名著の魅力を紹介しきれるとは、更々想っておりませんが、新しい年を迎えるまで残り2週間、準備期間という意味では、相応しいタイミングかと・・・
その講義は、日中戦争に突入する直前、昭和12(1937)年3月から始まります。
そんな時代背景を差し引いても、いや、2020年を迎えようとする今だからこそ読んでいただきたい、そんな逸品です。
『修身教授録』 森信三 著 致知出版社
自信、先月、実践読書で再読していたようですね(;^ω^)
「人身うけがたし」
「学問の修養の根本眼目は、どうしたら自分の歩みが、民族の歩みと切り結ぶかという、その一点に集中すべき」
「性欲の萎えたような人間には、偉大な仕事はできないと共に、またみだりに性欲を漏らすような者にも、大きな仕事はできない」
「読書は心の食物」
「人間生活は読書がその半ばを占むべきで、他の半分は、かくして知り得たところを実践して、それを現実の上に実現していくこと」
「一日読まざれば一日衰える」
「深く伝記を読まねばならぬ」
「読書、尚友」
「偉大な実践家というものは、一般に大なる読書家であり、さらには著述をもなし得るていの人が多い」
「一時一事」
「下坐行」
「オプティミズムとは最善感」
これらの箴言が琴線に触れる方なら、是非一読をオススメいたします。
しかしながら、コチラの『修身教授録』、500ページを超える大著です。
先ず、そのエッセンスに・・・という方には、致知出版社・藤尾社長さんが直々に編集された、コチラの新書版をご紹介しておきましょう!
『修身教授録一日一言』 森信三 著 藤尾秀昭 編 致知出版社
「人間も五十をすぎてから、自分の余生の送り方について迷っているようでは、悲惨と言うてもまだ足りません」
こんなフレーズが、心を見透かされて、ヒリヒリする方もいらしゃるかもしれません。
自分は五十路を迎えてしまい、もう手遅れなのでは?
いえいえ、アイキャッチ画像の帯に記されている、紹介文を拡大して読んでみてください。
“・・・・・・七十代のはじめに、この書物で心を洗われた幸せを思う。生きるための原理原則を考え直し、晩年にそなえるために、これ以上の出会いはなかった。奥深い真理が、実に平明に、ていねいに語られていて、おのずと心に、しみてくる。よほど愛と謙虚さと使命感と責任感がなければ出来ないことだ。・・・・・・”
本書の冒頭、数々の伝記小説を著した、作家・小島直紀さんによる「推薦の言葉」が、この名著の魅力をしっかり伝えてくれています。
始めるのに、遅すぎることはありませんm(__)m
今回の「蔵書家の視点」、悩める君のことを想い浮かべて綴ってみたけれど、360キロ離れた君の心に届くかしら。
「人生二度なし」
そして、自らも腰骨を立てて(‘◇’)ゞ
お役に立てれば幸いです。
ではでは。
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