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不易・流行

不易・流行は、奥の細道でおなじみの松尾芭蕉の俳諧の根本理念として古くから知られています。

不易とは、変わらない、不変であるという意味です。
流行とは、変化し移り変わるという意味です。(ファッションなどの流行とはちょっと違いますね。)

つまり不易・流行とは、移り変わるものと、不変なものということになります。また一般的には「世の中の風潮や流行にとらわれず、不変の真理だけに目を向けなければならない」という意味に捉えられていることも少なくないようです。

しかし芭蕉の句には、不易の姿を捉えた句もあれば、流行の句もあると弟子の其角(きかく)は言っていたそうです。

たとえば、春の草花は、春に芽を出して花を咲かせ、夏には葉を繁らせて実を結び、秋には枯れて散り、種子となって冬を越します。このように季節ごとに姿を変える様子を「流行」とすれば、四季を繰り返す面から見ると「不変(すなわち不易)」と考えられます。

このように考えたとき、不易と流行とは、実は表裏一体で、それぞれが一つであるが、それぞれが一体で一つであると考えられます。

森羅万象では、目に見える現象が流行であり、目に見えない根本が不易であるととらえることができると思うのです。

私はプロフェッショナルと言えば、日本人メジャーリーガーのイチロー選手を思い浮かべますが、絶え間ない変化(流行)に対応しながら、いつまでも変わらず(不易)常に上を目指す向上心と不断の精進を見ると、やはり、不易と流行が一対であることが理解できると思います。

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