反対の賛成なのだ
故・赤塚不二夫氏の代表作「天才バカボン」のパパの名言
反対の賛成なのだ!
(※一節によると「バカボン」とは、サンスクリット語で「悟りを開いた人」という意味なのだそうです)
先日の「不易・流行」でも書いたが、不易と流行という反するモノは一対であると考えられます。
仏教では「色即是空(しきそくぜくう)」と言いますが、色はモノや現象が在る、つまり存在を意味します。即は、そのままという意味。是は、これ。空は存在しない、すなわち「無」を意味すると言われます。
すなわち色即是空とは「存在するということは、存在しないということ」となり、反対の空即是色は「存在しないということは、存在するということ」となります。
ようするに、有るということは対極に無いということがあってはじめて「有る」と言えるのだということだと思います。
もう一つ、似たような仏教の教えに「煩悩即菩薩」という教えがあります。
これも煩悩とは「人間の堕落した救いがたい思い」で、菩薩とは「清らかな悟り」であり、合わせて「醜い煩悩は清らかな悟りと同じだ」という意味です。
ダメな部分(心)を持っているからこそ、清らかな(正しい)心を理解することができるのです。
この記事を書いている頃(2015年7月1日)は、自民党の安倍政権が、いくつかの難しい法案の審議を行っていますが、その審議の最中に、対する野党の考えや意見、それを報じるメディアの考えに、安倍総理がイライラしています。
どうして苛立つのか?
それは、自分に反する考え方は「ダメ」だと思っているからです。
反対の賛成なのだ!
と、反対があるからこそ、賛成できるのだと、モノゴトの両側面を認めることさえできれば・・・・もしかしたら事態は好転するかもしれませんね。
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