「桜の風情」いろいろな楽しみ方

市川弘美

 

お茶の席には、その時の「テーマ」があります。

それを「趣向」と言い、文字どおり「おもむき」のことです。

四季を楽しむ時はその時候を、お祝い事の時はその気持ちを、おもてなしで表します。

3月~4月は、桜を愛でたテーマになり、お道具に桜の模様が入ったものが多く使われるんですよ。

・お茶碗が桜の模様
・蓋置きがぼんぼりの形
・炉縁(ろぶち)に桜の花びらの模様
・棗(なつめ:抹茶を入れておく茶器のこと)に桜の模様

 

写真が全部集められないのが残念ですが、茶室にあるお道具のあちらこちらに、桜が見られるわけです。

あちこちと言っても、目の前に満開の桜が広がっているのとはちがい、小さな道具に小さな花を咲かせています。

そこがまた、主張しない美しい輝きのような風情がありますね!

茶道具は家庭では使わないので、手に入れることはほとんどありませんが、和菓子なら十分に楽しめますよ。

 


さまざま桜

 


干菓子

 


「桜」

 


「野あそび」

 

眺めているだけで、桜をめいっぱい楽しめる和菓子。
「名前」を読めば、思い出の風景がよみがえってきませんか?

満開の桜の木の下で、お弁当が終わったら、さまざまのことに思いをめぐらせながら、桜の和菓子もぜひ、お一つひどうぞ♪

 

 

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市川弘美

茶道の楽しさや「和」への感性、そして侘び寂びの「美」について、「茶の湯」のことを分かりやすい表現で文章にし、読者の皆さまへお届けします。

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