憲法記念日に憲法を考える・・・『日本人のための憲法原論』
GW真っ只中、皆さんいかがお過ごしでしょうか
4時過ぎに届いた朝刊をめくると、7面にわたって関連記事が掲載されていました
はい、本日5月3日は憲法記念日です
海の日、山の日しかり、日本はいつの間にやら祝日が多い国になってしまったように存じます
私的にハッピーマンデー制度が適用されている日は、祝日にしなくても良いのではと感じたり
その一方で、憲法記念日のような意義ある日については、その意味を受け止めながら1日を慈しんでみたいものです
そんなことを思い巡らせながら、今朝の実践読書術で向き合っていたのが、コチラのアイテム
『日本人のための憲法原論』 小室直樹 著 集英社インターナショナル
自身15年ほど前に手に採っていた分厚い本ですが、読みごたえがあり、何度も読み返しています
著者の小室直樹さんの著書とは、あることがきっかけで、今年の前半に集中して向き合っていましたが、手元にある本書はそれらと比較しても輝きを放ち続けているように存じます
ある意味、歴史の本質のみならず、身に着けるべき教養について憲法を題材に分かりやすく伝えてくれる良書とも言えますね
私的に本書の想い出といえば、一昔前、喜寿を迎えたばかりの父から
お前、憲法に関する本を持っていないか?
と声をかけられたこと
当時の某政権が勢いに乗じて、改憲論議を積極的にけしかけ、世間が喧しくなっていたという時代背景もあったかもしれません
ところで、そもそも何故5月3日が憲法記念日なのか、その制定された事情も含めて説明できる成人はどれだけいるのでしょうか
コチラでご紹介するタイミングでググっていたら、先ほど、こんなサイトを見つけましたので、是非ご一読ください
※保育士を目指す方向けのサイトですが、小生の稚拙な説明より、よほど分かりやすく含蓄があります
https://www.hoikushibank.com/column/post_1578
閑話休題
先程少し触れましたが、小室直樹さんは、護憲・改憲に言及する前に、そもそも憲法とは何かということを、日本国憲法の現状からはじまり、西洋史、民主主義、天皇制等々に触れながら、500ページ近くに亘り分かりやすく、しかも深く我々に教え諭してくれています
憲法は生き物である
なぜ、日本の憲法論議は不毛なのか
平和憲法は「神話」だった
角栄死んで、憲法も死んだ
憲法は成文法ではなく、本質的には慣習法である
日本国憲法の本当の問題は、アメリカ人がこの憲法の原案を作ったところにある
そして、本書の冒頭にも記されているコチラのフレーズが、その真髄をしっかり伝えてくれています
憲法とは、西洋文明が試行錯誤の末に産み出した英知であり、人類の成功と失敗の経緯を明文化したものである
自身、改憲論者だと自覚しています
改憲すべきは9条ではなく前文です
平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した
世界中で平和が愛されているなら、ウクライナ侵攻をはじめ紛争が止むことのない状況は、どのように説明できるでしょうか
そんな国がどれほどあるのでしょう
憲法が自国民のためであるなら、なおさらです
そもそも前提条件が間違っているわけですから、話にならないという見立てです
もちろん、いろんな意見があってしかるべきですが、大切なことは、国民一人ひとりが自身の憲法、すなわち軸を持つことです
憲法に罰則がない以上、自律が求められるわけですよね
憲法記念日だからこそ、向き合っていただきたい
対話形式で読みやすいので、オススメですよ
今回もお役に立てれば幸いです
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