おくのほそ道
西行法師の五百回忌にあたる1689年の本日(5月16日)、芭蕉と曾良は、みちのくへ向け江戸深川を旅立ちました
本日紹介する名著『おくのほそ道』は、単なる紀行文ではないそうです
その文章は、実際の旅の行程どおりに綴られていますが、細部は随所に取捨が施されているそうで、そのうえ芭蕉が創作したフィクションも含まれているのだそうです
その原点は、旅立ちの三年前に詠まれたコチラの句に表現されているそうです
古池や蛙飛こむ水のおと
実は、この「古池」は、現実の古池ではなく、芭蕉が心の中でイメージしたもののようです
そして、芭蕉は、この古池の句で発見した心の世界を味わうために、みちのくを旅することを思い立ったようなのです
それでは、旅先が何故みちのくなのか?
それは、みちのくが歌枕の宝庫とされてきたことによるのだそうです
ここまで読み進められて、何だか、今回は、
ようです
そうです
だそうです
ようなのです
がヤケに多いなと感じられていることでしょう
実は、小生、『おくのほそ道』の原書を読んだことがありません
その一方で、俳人長谷川櫂さんの解説本には二度触れておりました
そのきっかけは、8年前に遡ります
NHK-ETVの名物番組『100分de名著』で紹介され、番組とともにムック本と向き合ったことが始まりでした
夏草や兵どもが夢の跡
閑さや岩にしみ入蝉の声
さみだれをあつめて早しもがみ川
これらの句は、解説本に向き合う前、それこそ40年以上前から聞いていたものですが、改めてその背景を知ると、グンと興味が深まって参ります
その後、自身の振り返りを兼ね、就寝前に一日一句詠むことを課していた頃、書縁をいただいたのがコチラの新書でした
今から3年ほど前のことですが、更に深く芭蕉の世界観に味わうことができました
ちなみに、その3年前である、2018年5月16日はこんな句を仕立てていましたね
ひとたらし 歳重ねても 見事なり
季語もなにもありませんので、俳句ではなく川柳ですね
その新書をfacebookタイムラインに紹介した日の前夜(2018年4月22日)は、こんな句を詠んでいたようです
かけぬけて 朝と夕べに 夏の風
季語?と言えるか否か分かりませんが、コチラは俳句と称しても良いかもしれません
何れにしても、自身の才能の無さに呆れ果て、一年程続けて放り投げていましたが
さて、そんな小生にも、遅ればせながら、原書が届きました
月日は百代の過客にして、行きかふ年もまた旅人なり
原書といっても初心者向けのシリーズですが、「蔵書家の視点」の題材とすることで、これも良い機会と解釈し、皆さんと一緒に古典に触れる機会を持つことができれば嬉しいです
松尾芭蕉『おくのほそ道』 2013年10月 (100分 de 名著)
「奥の細道」をよむ (ちくま新書)
おくのほそ道(全) ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 (角川ソフィア文庫―ビギナーズ・クラシックス)
今回もお役に立てれば幸いです
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