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腰なんて痛いのが当たり前・・・おばあの腰痛

祖母は、男の僕が「痛い!」とか「かゆい」とか「暑い」「寒い」などと、いちいち言っても仕方ないことを口にするのがキライで、言うたびに怒られていました。

友達と遊んでて、ちょっと擦りむいたり、打ち身などでは、痛いのを隠していたもんです。

しかし、おばあ(祖母)だって、年齢的に足や腰をかばって動いているのは、幼いながらもわかっていました。

そんなある日、どうしても辛そうに見えたので「おばあは、腰が痛くないの?」って聞いてみたんです。

すると、おばあは「腰なんて痛いのが当たり前やろ」と言うのです。

当時を思い出すとこんな会話だったと思います。

僕:
おばあは、腰、痛うなかと?

婆:
なんね、気持ち悪かね
やさしゅうしても何も出んばい

腰とか痛かにきまっとるやろが

僕:
じゃあ、おばあは我慢強よかと?

婆:
どがんじゃろな?
ばってんが、痛かて言うたっちゃ治らんけんな。
言うだけ損やろ

僕;
・・・・・??

婆:
愚痴とか、不満とか、いっちょ(1つ)言い出したら切りんなかろうもん。
だけん、言わん方がよかたい。

言うた自分はよかかもしれんばってん
聞いた相手は、そがんこと聞きとうなかろう?

それより今んごと、人のことば
「痛うなかと?」とか
「寒うなかと?」って
気遣ってやった方がよかやかね。

だけん、今日は良か質問やったね。

僕:
けど、やっぱ、おばあ痛かとやろ??

婆:
おおきに
痛かて言うことは、生きとるってことやけんね。

毎朝、誓いよるやろ
「今日一日、腹を立てず、不足の思いをしません」
ってさ。

だけん、腹かかんし、なんも言わんちゃよかと。
(腹かく=腹立てる)

自分のことより、みんなのことば考えたりせんばやけん、痛かとか寒かとか言うとる暇んなかとよ。

痛かとか、寒かとか、そがんことばっかり言うとるヤツは、暇かとって。
暇かて思われたら、損すっけんな。

暇かヤツのとこには、ロクな仕事は来んとよ。
忙しいヤツのところに、よか仕事の来るとさ。

だけん、怒るとさ。

よか仕事の来るごとせんば。

 

おばあに言われたことが、今頃になって思い出して、心に響く。

とても丁寧に育てられたんだと思う今日この頃。

感謝

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