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はじめての営業(1)

彼は営業マンとしての経験を思い返してみた。

はじめての営業の経験は、高校1年生のときに経験した「新聞(朝刊)の新規獲得」だった。

 

高校生になって、学費や生活費、将来のための蓄え、多少の小遣いのために新聞配達のアルバイトをはじめたが、朝刊の配達だけでは満足できず、放課後、新規獲得の営業をさせてもらった。

元々、稼ぎたいという気持ちが強かったので、新聞配達をはじめて3ヶ月目から時給ではなく配達1軒当りの歩合での契約を選んだ。歩合になると配達だけでなく、配達した先からの集金も仕事となった。

しかし高校生だった彼には、新規獲得の仕事はムリだとはじめから説明もなかった。

そんなある日、同じ契約形態で働いているおじさんが、新規営業をしているところを目撃し、その仕事の報酬について説明を求めたところ、新規獲得1軒ごとに高校生には驚くほどの高額報酬であることを知り、新聞店の店主に頼み込んで新規営業をさせてもらうことになった。それが彼にとって、はじめての営業経験になる。

時期は1980年代の後半、バブル景気崩壊の直前ピークの頃だった。

しかしいくら景気がよくても、未経験の高校生に獲得できるほど簡単な仕事ではなかった。

学校が終わったら(たまには学校をさぼって・・・)地域の地図と無料の景品を目一杯持って、一軒一軒「ピンポ〜ん」と玄関のチャイムを鳴らした。

まず、最初の関門は、玄関を開けてもらうことだった。
留守宅、居留守、玄関越しのお断りが、はっきり覚えてないが9割以上だった。

やっと玄関が開いても、怒った感じや、怪訝な様子で、犬や猫のようにシッシと追い払われるのがほとんど。やっと話しを聞いてくれそうだと思ったら、契約する気もないのに景品だけを欲しがる。「◯◯新聞は、話し聞くだけでもらえたよ」と言われ、真に受けて渡して帰ると、店主から「契約もしないのに渡した景品の分は、給料から引いとくからね!」と言われる有様・・・。

それでも、なんとか高額報酬が欲しくて頑張ったが、地図に載ってる家を全部回ったが、1ヶ月間1軒の契約ももらえなかった。

つづく・・・

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