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三種の神器

1週間ほど前、華やかなパレード「祝賀御列の儀」が挙行されたばかりでしたが、一昨日から昨日の未明にかけ、「大嘗宮の儀」が無事執り行われました。

新天皇が一代に一度臨む皇位継承儀式「大嘗祭」のクライマックス。

令和という新たな御代が、いよいよ本格的にスタートしたという印象を抱くことができました。

そして、改めて注目されるのが、「三種の神器」

小生のようなモノ好きは、いくらでも語ることが出来ますが、これまで関心を持ってこなかった方々にも、興味を持っていただきたい題材ですね。

1950年代には、「白黒テレビ・洗濯機・冷蔵庫」「三種の神器」として喧伝され、二番煎じではないですが、1960年代には、「カラーテレビ・クーラー・自動車」「新・三種の神器」として・・・なんて、耐久消費財の話ではありません(;^ω^)

5月1日に執り行われた「剣璽等承継の儀」において、天皇御璽大日本国璽とともに、恭しく運ばれた「草薙剣・くさなぎのつるぎ(天叢雲剣・あめのむらくものつるぎ)」「八尺瓊勾玉・やさかにのまがたま」がそのうちの二種。

残る一種が、宮中三殿の中央、賢所に奉置されている「八咫鏡・やたのかがみ」

これら3点セットが、皇位とともに承継される、天皇の証ともいえる宝物なのです。

ちなみに、宮中(皇居)に奉置されているうち、本体は「八尺瓊勾玉」のみで、「八咫鏡」の本体は、伊勢神宮・内宮に鎮座し、「草薙剣」の本体は、我らが地元・名古屋の熱田神宮に鎮座しています。

宮中にあるのは、レプリカというか、「分身」なのですね。
☆宮中には、2セット存在するという話も聞いたことがあります・・・

その「三種の神器」の歴史と意義について、著者独特の視点で綴られたのが、本日紹介する文庫本なのです。
☆私的に、戸矢学さんの著書は、既に十数冊ほど書縁をいただいておりますが、他のタイトルもオススメですので、是非手に取ってみてください。

『三種の神器』 戸矢学 著 河出文庫

 

その起源は、全て神話に遡ります。

「草薙剣」は、出雲神話スサノヲヤマタノオロチを退治した際、オロチの尾の中から見つけ出された神宝です。

その語、「草薙剣」は、窮地に陥ったヤマトタケルを救い、熱田神宮に落ち着きます。
☆かの有名な、壇ノ浦の戦いで、平家滅亡とともに海の藻屑と消えた「草薙剣」は、所謂「分身」だったようですね。

一方、「八咫鏡」「八尺瓊勾玉」は、天岩戸神話、洞窟に隠れてしまった太陽神・アマテラスを外に連れ出すために重要な役割を担う神宝です。

この「三種の神器」が、これまた神話のクライマックス、「天孫降臨」の際、アマテラスが、その孫ニニギノミコトに授けた皇位の証なのです。
☆ご興味持たれた方は、是非『古事記』を繙いてみてください・・・最初は解説本やマンガ本で十分です(‘ω’)ノ

そして、私的に、「三種の神器」は、日本人のアイデンティティに直結していると思っていますし、著者もまさにその点を、しっかり綴られています。

日本人なら、そのアイデンティティのサワリだけでも、知っておくべきではないでしょうか!

今回の皇位継承に関わる一連の儀式の見え方も、大きく異なっていたと思われますから・・・

はい、始めるのに遅すぎることはありません。

今からでも、日本のルーツならびに日本人のアイデンティティに触れるチャンスということで、こちらの文庫に向き合ってみては如何デショーカ(^_-)-☆

今回もお役に立てれば幸いです。

ではでは。

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