日本の伝統精神 日本と日本人について
本日は七夕
織姫と彦星が天の川を渡って、1年に1度だけ逢引きできる、特別な一日ですね
そして、小生にとっても7月7日は、特別な一日と位置づけられています
毎朝の日課となっている実践読書術を授けていただいたのが6年前、2016年(平成28年)7月7日なのですね
そのあたりの経緯は、今回は割愛させていただきますが、この実践読書術、小生にとってはかけがえのない習慣として鬼籍に入るまで続くことと存じます
※その1年後に開発者である心友から直々にいただいたのがコチラの皆伝状
さて、本日ご紹介するのは、その記念すべき最初の実践読書術に取り組んだ際、題材としたコチラの書籍です
『日本の伝統精神 日本と日本人について』 松下幸之助 著 PHPビジネス新書
帯広告のカラー写真が宗教学者の山折哲雄さんなので、著者を間違えてしまいそうですが、幸之助翁の手による名著であることに間違いありません
現在の新書フォーマットに仕立てられたのが7年前、文庫本として世に出たのが丁度40年前のことですが、今こそすべての日本人が読むべき内容と存じます
ちなみにその前著ともいえる『人間を考える』が1972年の発刊ですから、半世紀の時代を超えて読み継がれていると言えるかもしれません
そもそも日本人の定義というのが悩ましいところではありますが、
「気候風土が日本人の国民性や伝統精神を育んだ」という見方は、慧眼ですね
そういう意味では、国籍が日本という捉え方では、片手落ち以下なのでしょう
特筆すべきは、第二章『日本の天皇制』
天皇制の歴史を俯瞰したうえで、章のまとめでは、全人類に伝えたいと想えるほどのメッセージで締めくくられています
・・・・・・天皇制の持つ意義というものはお互い日本人にとって何ものにも代えがたい、はかり知れないものがあると思います。かりに他の国の人びとが、日本の天皇制というものは非常に価値あるものだから、自分の国にもほしいと考えたとしても、これはつくることもできなければ、お金をもって買うこともできません。それほど貴重な得がたいものを日本人はすでに持っているのです。
その意義を日本人はよく知らなくてはならないと思います。そのことが、よりよき日本を築いていく上できわめて大切だと思うのです。<P75-P76>
その意義を理解しないまま、皇室典範を改正する動きもせず、時の政治家は天皇制を葬り去ろうとしているとは言い過ぎでしょうか
その政治家の愚かな姿勢を黙認している国民の責任も小さくないと思います
ついつい、力が入ってしまいました
せっかくなので、本書に散りばめられた価値あるフレーズをご紹介してみます
衆知を集め、主座を保ち、和を貴ぶ
素直な心で、日に新たに生成発展
日本人であることに誇りと感謝を抱いて
日本精神の覚醒と顕現に努める
日本人が日本の歴史や伝統を知ることの意義
変化に富んだ国土とゆたかな四季
先人を神としてまつる
日本人の自覚に立って伝統の精神をとりもどす
日本と日本人に対する真に正しい認識
日本人であることが一つの運命
現代の日本に生まれ、日本で生きていくことができることに感謝するなら、与えられた使命を全うすることが大切です
そのために、深く考え、しっかり準備し、動くこと
本書は、一助になってくれるヒントが満載と受け止めています
日本と日本人について (PHPビジネス新書 松下幸之助ライブラリー)
幸之助翁の隠れた名著的存在かもしれませんね
そして、本書でも紹介されている明治天皇の御製
「よもの海みなはらからと思ふ世に など波風のたちさわぐらむ」
この一首に込められた大御心に、一人でも多くの方が想いを寄せるだけでも、我が国の行く末は変わってくるのではないでしょうか
今回もお役に立てれば幸いです
この記事へのコメント