神様の御用人
今回ご紹介する本は、シリーズ100万部以上を突破し、コミック化もされている人気作品です。
10年前…30年前くらいなら尚更。
こういう「神様と人」といった民俗的・伝奇的なジャンルの本はともすると「怪しいジャンル」「キワモノ」として、カルト扱いされ、一部のマニアにしか受けていないことが多かったように思います。
それを一変させたのが、2007年連載開始の「夏目友人帳」なんじゃないのかな?と思います。
「夏目友人帳」以降はこういったジャンルが、決しておどろおどろしいものではなく、神秘的だけどハートウォーミングな物語、メジャーなジャンルとして、男女問わず多くの方に親しみを持って受け止められるようになったなあ、と感じています。
「神様の御用人」というこの本に出会ったのは、2020年7月。
兵庫県伊丹市にある「ブックランドフレンズ」さんに初めて訪問させていただき、知る人ぞ知る名物店長である、こんぶ店長さんにこの本をお勧めいただきました。
当時私は、京都に呼ばれており、ゆかりある寺社へ参拝へ行くところ。
「うわぁ〜!ぴったりな本を勧めてもらった〜!」とうれしかったです。
【あらすじ】
“御用人”を命じられた青年の東奔西走の日々が始まる!
野球をあきらめ、おまけに就職先まで失った萩原良彦。彼がある日突然命じられたのは、神様の願いを聞く“御用人”の役目だった。人間味溢れる日本中の神様に振り回され東奔西走する、ハートウォーミング神様物語。
しかし!その後!
とっても面白い本なのに、私はなぜか読み進めるのに時間がかかりました。
自分でもなぜなんだろう?、と思いました。
最初は「ライトノベル独特の読みやすい書き回しが、逆に私には慣れない」と思っていました。
(実は、ライトノベルを読むのはこの本が初めてだったのです。)
でも、心のどこかではわかっていたのかもしれません。
この作品の主人公のように、私のお役目の多くを占めるものが「私も神様の御用人のように、現実世界であれこれやっていく」、ということを。
この本を読んでしまうと、そのお役目にいかなきゃいけなくなる、と心のどこかで抵抗していたのかもしれません。
そのせいか、読み進めるペースも、途中で中断し、しばらく休んで、また少し読んで…というのを繰り返していました。
「いつ読み終わるんだろうか、私…」と思っていたのですが、それを一変させる出来事がありました。
今年4月下旬に2度目の参拝を果たした、伊勢神宮。
このとき、多くの神秘的な出来事や感動的な出来事があり、私に大きな影響を与えました。
伊勢神宮から戻ると、
「あ、『神様の御用人』読もう」
「このまま逃げていても意味ない!」と自然に思え、その後は一気に読了しました。
伊勢神宮の参拝で、「この現代の日本に生きるものとして、どうぞ私を使ってくださいー!」と特別参拝で宣言したのも大きかったのかな…と思います。
多くの方に愛される作品だけあって、ユーモラスな展開の中に、じんわり来るようなお話しあり、楽しい展開あり。
そのお話の中でも、「人と神との関係、お付き合いの仕方」などが、説教くさくなく、自然に描かれていて、素晴らしいなあ、と思うところがたくさんあります。
「そうそう、言いたかったことはこれだよーっ!」って感じで(笑
・神様や神社が好きな人、興味がある人、
・心が疲れている人
・人生どん詰まりの人
には特にお勧めです!
神様と人との優しい世界に触れてみてくださいね。
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